係船とは?
 
本船を岸壁に固定させることを係船といいます。
 
係船は、主に本船側のウインドラス、キャプスタン、フェアリーダー、係船索、岸壁側のビットなどの係船装置・器具で行われます。
 
 
本船側に係船索を巻き込むのは、ウインドラスとキャプスタンという装置で、どちらも重量物を移動させるウィンチの一種です。また、フェアリーダーは、係船索(ロープ)の引かれる向きを変えたり、ロープの擦れを止める役割があります。
 
水平に回転軸がある装置をウインドラス、垂直に回転軸がある装置をキャプスタンといいます。

水平に回転軸があるウインドラス(大同重機製作所サイトより)

垂直に回転軸があるウインドラス(大同重機製作所サイトより)

フェアリーダー(コンドーテック株式会社のサイトより)

 

これらの装置・器具は、本船の船首と船尾にあり、係船作業を行う際は、一等航海士が船首を、そして二等航海士が船尾を担当します。

 
本船を岸壁につなぐ係船索(ロープ)を何本使うか?、太さをどうするか?などは喫水の変化、潮汐差、うねり等を考えて決められます。また、張力(ロープの張り具合)をどうするかも大切な判断です。
 
これらの判断を間違えると、係船索が切断したり、本船が岸壁に衝突するなどの事故につながります。
 
国土交通省に係船中に起きた事故についての資料がありますので、ご覧下さい。
 
大同重機製作所サイト
コンドーテック株式会社