ご質問:

低速エンジンと高速エンジンって、どう違うのでしょうか?

 

ご回答:

低速エンジンと高速エンジンは、エンジンが早く回転するか遅く回転するかの違いです。つまり、エンジンの燃焼室内に燃料を送り込み着火させる回数が多いか、少ないかの違いです。速度(船で言う船速)が速いとか遅いとか、の話と間違えやすいですが、単なる回転数の違いです。

 

文献等によって差はあるかと思いますが、一般的に船舶の低速エンジンはおおよそ500回転/分以下のエンジン、高速エンジンはおおよそ1500回転/分以上のエンジンのことを指します。

 

一般的に船舶は、大きなプロペラをゆっくり回すほど推進効率が高まり、また燃費も良くなります。しかし、小さな船では、プロペラの大きさに限度があるので、プロペラが小さい分、エンジンを中速や高速回転して推進力を得る必要があるのです。

 

また、高速エンジンは、回転数を落とすために減速機が必要となります。高速エンジンでは、減速機を設置する場所の確保や減速機増設のコスト増を覚悟する必要があります。 したがって、ある程度の大きさになる外航船舶では、低速エンジンを採用しています。