お久しぶりです。
こんにちは。
ECLSMの佐藤です。
またまた、間が空いてしまいましたが、いつも通りと言われてしまえば、いつも通りですが・・・更新、頑張ります。
皆さんは、お元気でしたか? 今回は、先日、エンジンルーム見学会に来て頂いた学生さん達を本船にご案内しましたので、その時の様子をお話させて頂きます。会社と学生さんからも許可を頂きましたので、写真付きでご説明させて頂きます。
予定では一等機関士の大先輩が、ご案内する予定でしたがコロナの影響で、私が、急遽、この大役をお引き受けすることになりました。
当日は、前日までの暴風雨が去り、穏やかな日になりました。お忙しい所、男女2名の学生さんが、当社の管理船である Positive Challenger のエンジンルームにお越し頂きました。
先ずは、船長室を訪れてCapt. Aque に乗船許可を頂き、注意事項などを説明するために簡単なブリーフィングを行い、そして作業着とヘルメットを着用して頂いて、各部署の見学に出発です。
大まかな船の構造は、こんな感じになっています。
先ずは、ブリッジ(船橋:センキョウと読みます、「ふなばし」ではありません)を見て頂きました。船の一番上で操船を行う所ですね。ブリッジは、航海科の領域ではありますが、機関科は本船のすべての機器の保守修繕に責任を持っています。ブリッジに配置されている各種航海機器の稼働状態を維持するのも機関科の仕事になるので、ご見学頂きました。
次に電気室(バッテリー用)をご案内しました。
船内で使用される基本的な電圧は交流440V/110V、直流24Vです。中でも24Vは、機器類の自動制御に用いられる重要な電圧の為、発電機のほかにバッテリーからも給電することが可能です。ちなみに、24V系統から絶縁低下が発生すると漏電箇所を探すのが大変です… 私も乗船中に苦労しました。
次は、いよいよエンジンルームです。Upper deck (=Upper deck No.10 デッキ)にあるエレベーターのエントランス横の階段から下の方に降りて行きます。
こちらは、補助ボイラー(Boiler) 室
蒸気を作り、配管を通って各部に送られて、燃料や清水を温めています。ここから着火中の火の色を見て、燃焼状態を確認しています。火の色、一つでその時の状態が分かります。これは3級の口述試験で聞かれる事もありますよ。詳しくはワタルン日記を是非見て下さい。
膨張タンク(Expansion Tank)
こちらに関することも3級の口述試験で聞かれる事があります。
膨張タンクの役割とは??
1)温度変化による水の容積変化を吸収する (膨張タンクの由来ですね)
2) 水頭圧をかけキャビテーションの発生を防止
3) エア抜き
4)冷却水及び防錆剤の補給
さすが、学生さん、全問正解でした!
主機(Main Engine)
エンジンルームの主役である主機です。実習船と大きさはあまり変わらないですが、やはり商船のエンジンは一味違います!! ここでは各部の説明を行いました。
今回は、船内の士官食堂で昼食を挟んで約3時間ちょっとの見学会になりました。もし、この経験が、皆さんの人生でお役に立つようなことがあれば、(偉そうですが)先輩として嬉しいな、と思います。
司厨長自慢のウェルカムランチ
会社に確認したら、今後もエンジンルーム見学会は継続するそうですので、機関科で勉強されている学生のみなさん、是非、応募して下さいね。別に就活でなくとも、社会見学として1年生から応募できるそうです。
では、また
ダイエットお弁当食べてます
櫻井義朗 2023-06-08 08:30:46
はじめてやってもらったことは結構記憶に残るので、今回見学会のことは参加した学生さんの記憶にずーっと残るのではないでしょうか? 私は30年前に初めて外航船を見学しました。その当時の、キャプテンの表情、エンジンの振動、振舞ってもらったアイスクリームなど、今も覚えています。
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