こんにちは。 土山です。今回はISPS(International Ship and Port Facility Security)Codeについて述べていきたいと思います。

この規則は、船舶と港湾の保安について定めた規則で、2001911日にアメリカで起きた同時多発テロ事件を発端としてSOLAS条約に組み込まれました。

国際航海に従事するすべての客船、及び総トン数500トン以上の船舶は、このISPS Codeを遵守しなければなりません。

具体的に何をするのか簡単に言いますと、港湾側では柵、ゲートの設置、警備員の配置をし、港に不審者や不審物が侵入することを防ぎます。

船側では訪船者の身分確認、持ち物検査、船内に立ち入り制限区域を設け施錠し、密航者の乗船を阻止するために出港前に船内を巡視したりしています。

また、航海中にシージャックなどの恐れが発生した場合に、犯人に知られることなく速やかにSOSを出すためのSSAS(Ship Security Alert System)の設置が義務付けられています。SSASは簡単に言うと、銀行強盗が発生した時に銀行員が押す通報ボタンのようなものです。

その他、船には証書を保持した船内の保安を統括する人物SSO(Ship Security Officer)を任命すること、会社では、CSO(Company Security Officer)を任命すること、保安を維持するための計画書SSP(Ship Security Plan)を作成し船に据え置くことが義務付けられています。

SSOCSOは、SSPに精通している必要があり、しっかりと勉強しておかなければなりません。この様に、国際航海に従事する船舶とその会社は、船舶の保安を確保するために、国際規則を遵守し、実行し、不測の事態を想定し、万が一、不測の事態が発生した時のために、定期的に訓練を行っています。自分も将来SSOCSOになると思いますので今からしっかりと勉強しておきたいと思います。